令和7年度 第1回NEXTミーティング開催
認知症フレンドリー社会の実現に向けて、「知る」「考える」「つながる」「行動する」ためのNEXTミーティング。今年度、第1回目のミーティングが6月23日に開催されました。
受付開始の13時半を過ぎると、会場となった舞鶴庁舎には、続々とオレンジパートナーズ※の皆さんが集結。受付業務、資料準備などは認知症当事者がスタッフとなり、テキパキとこなします。
※オレンジパートナーズとは
認知症の人とその家族、企業・団体、医療・介護・福祉事業者、行政で構成し、認知症について自主的に「知る」「考える」「つながる」「行動する」ためのコンソーシアムです。認知症になっても自分らしく生きるために何ができるかを考え、実際の取り組みにつなげていくことを目指しており、現在約120企業・団体が参画しています。

創作・表現活動と認知症フレンドリー
今回のテーマは「創作・表現活動と認知症フレンドリー」です。自己表現、相互理解、共創など、様々な可能性秘めた創作・表現活動。ことばに縛られない表現や非日常的な環境から生じる新たな発見。そこから認知症との新しいかかわり方に繋げることができないか・・・・2つの取組み事例とトークセッシンから皆さんと考えます。
最初に、党一浩 福岡市認知症フレンドリーセンター長、九州大学大学院の吉田愛彩さんから「だいたいおっけー展」の取組み紹介をしていただきました。

党センター長からの心温まるエピソード⇒
「あるおじいちゃんが言います。“うちの母ちゃんが作る味噌汁は出汁の味しかしないんよ。味噌が入ってないから。でも、いいと。味噌入ってなければ後で味噌溶いて入れればいいだけだから”」
これまでのやり方にとらわれることなく「代替(だいたい)」可能な方法を編み出し、「大体(だいたい)OK」と思える「だいたいおっけー」な世界・・・なんとも豊かな世界だと思いませんか^-^?
また、吉田さんは、認知症との出会いとなったご自身の祖母の話、そして、同時に生じた認知症への問い、そこから認知症当事者の声に耳を傾け、対話をし、その言葉を紡いでいく中で見えてきた、認知症フレンドリーな社会の必要性を力強く話してくださいました。

2つ目の取組み紹介は、九州大学大学院 芸術工学研究所の中村美亜教授から「認知症の人と共に創るアートワークショップ」についてお話いただきました。
認知症の人と介護者が即興で演者となり、演劇表現を行う本取組。体を動かしたり、演じてみたり・・・即興での表現を共に楽しむ中で、いきいきとその人らしさが解放され、普段は見えにくい一面が垣間見られます。NEXTミーティングでは、実際のワークショップの映像を、流していただきました!

トークセッションでは、このアートワークショップを中村先生と実践された小規模多機能ホームひまわり大楠の矢野美代子さんに加わっていただき、ワークショップに参加された認知症当事者の変化、介護者の変化、気づきについて話をしてくださいました。

“何か”が生まれる交流会
トークセッションの後は、参加者交流会。登壇者の話に感銘を受け、さらに深く話を聞く姿・・・パートナズ同士で名刺交換をする姿・・・・この交流の場は、“新たな出会い”“イノーベーション”が生まれる場ですね!異業種の交流の場はとても刺激的です。

最後になりますが、少し宣伝を(^^♪
今回のNEXTミーティングには、なんとNHKのクローズアップ現代の取材班が!!!
放送予定日は令和7年7月15日(火)19時30分~。認知症フレンドリーな福岡市の取組みが紹介される予定です。どうぞご覧ください。
記事作成:福岡市福祉局ユマニチュード推進課